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虐待が子供に与える影響について

更新日:2020年12月22日

叩くことは、しつけではない”の虐待の定義をブログに前回書きましたが、虐待が子供に与える影響について書きたいと思います。

私たちは、親に育てられたやり方しか見本がありません。親業を学ばない限り、良くも悪くも親のやり方しか知らないので、そのやり方で子育てをするようになります。

 だから、虐待された親は、子供にも虐待するという“”のサイクルが出来るのです。

 前回も書きましたが、私も機能不完全家庭で、16年間の父親の虐待と母親のネグレクトのある中で3人姉妹の長女として育ちました。下記の権力主義の12の悪影響は、いくつか自分にも該当することがあります。

 私は長女なので、一番父親に殴られました。顔が腫れあがり学校に行けなかった事が、何度もありました。それでも反抗し、暴力で抑えつけられることに抵抗していました。父親からの暴力は怒り、恨み、憎しみを私に植えつけ、その後の私の恋愛に対する価値観、男性に対する価値観に影響を与えました。

 小学生の時には、お小遣いで自分で買った服と靴に着替え、親が買ってくれた服と靴をコインロッカーに入れて原宿に友達と電車で遊びに行っていました。勿論、親は知りませんでした。

 両親の3人の娘に対する扱いがそれぞれ違うため、妹たちは、未だに私のことを理解する事が出来ません。歳も近い姉妹だったので、常に競争心を親にあおられて育ちました。


 自分の親が自分にどんなふうに権力を振るったか?思い出してみてください。その時、どんな気持ちがしましたか?

 そして、自分は自分の子供に権力を振るっていないか?チェックしてみてください。


親業は、いつでも学ぶ事が出来ます。そして、親子関係を修復することも可能なのです。


権力主義の12の悪影響

 権力の使用には、大きな限界があるにもかかわらず、教育水準、社会的階層、経済的水準の違いを問わず、親となってしまうとよく権力を使う。

 親業訓練講座に出席する親は、自分の親が自分にどんなふうに権力をふるったかを思い出すだけで、権力の悪影響をよく理解することができる。ところが、おかしなことに、自分が子供の時に親の権力にどう感じたかは覚えていても、いざ自分が親として権力を子供に使う時にはそれを忘れている。自分が子供のときに親の権力にいかに対抗してきたかを書き出してみると、だいたい次のようなものに分類できよう。


(1)抵抗、反抗、反逆、否定主義 

父「おしゃべりするのをやめないなら、ひっぱたくよ」

子「いいわよ。ぶったらいいわ!」

父 子供をぶつ

子「もっと強くぶってみたら、それでもやめないから!」


 子供のなかには、親の権力行使に反抗して、親が望むのとまったく反対のことをする子がいる。

おとなの権威に対するこう言う反応は、いつでも、どこにでも見られる。どの世代の子供でも、おとなの権威に反抗してきた。歴史をみれば、若者はいまも昔も変わらないように思える。おとなと同様に、子供も自分の自由が脅かされれば必死で戦うし、いつの世でも子供の自由が脅かされない時代はなかった。独立と自由への脅威に対抗する方法のひとつは、それを取り上げようとする者と戦いを交えることである。


(2)拒絶、怒り、敵意

子供は自分に権力をふるう者を拒絶する。不公平だ、正しくないとすら感じる。親や教師は身体が大きくて強いという事実が、子供をコントロールしたり自由を制限したりするのに使われるのであれば、子供は、身体が大きくて強いという事実を拒絶する。

 おとなの権力の行使を受けて、「同じくらいの大きさの人を相手にすればいいのに」と子供は思う。

 程度の差こそあれ、自分の欲求の満足を他人に依存している場合、その他人に対して深い拒否感と怒りを感じるのは、年齢に関係なく人間が一般に持つ反応である。賞罰の与奪の権力を持つ人をよく言わないのも、人の常だ。

 自分の欲求を満たす手段を「自分以外の」の人がもっているその事実を、人は嫌う。自分でコントロールしたいと思う。独立を切望する。他者に依存するのはあまりにも危険が高いと思うーー依存している相手を十分に頼れない。不公平、偏見がある。一貫性を欠く、理不尽だなど。あるいは褒賞の対価として、自分の価値観、考え方に同調するように要求することもありうる。だからこそ、そこに反感が生まれる。


(3)攻撃、報復、仕返し

 親が権力で子供をコントロールすると、子供の欲求がみたされない。さらに欲求不満は攻撃に結びつくことが非常に多いので、権力を使う親は、なんらかの形で子供に攻撃されると考えた方がよい。子供は復讐し、親を自分の大きさに引きずりおろし、批判や悪口を返し、口をきかなくなるなど、親が傷つくと思われるありとあらゆる方法を使って攻撃してくる。

 この考え方は、「私を傷つけたからお前も傷つけてやる。そしたらもう私を傷つけなくなるだろう」というもので、その極端な例が、新聞などでみる親殺しとなる。学校、警察、政治の指導者への攻撃的行為の多くは、あきらかに報復したい欲望にかられている。


(4)嘘をつく、感情を隠す

 嘘をつけば罰を受けなくてすむことが多いのを、幼くして学ぶ子供もいる。ときには嘘で賞を受けることすらある。子供は例外なく親の価値観をーー親がなにを是とし、非とするかをーー正確に学ぶもので、嘘で賞を得、罰を避けることもむずかしくない。


例「ある男の子とデートしちゃいけないって母が言うので、女友達に家に来て貰って、2人で映画に行くとか言って車で出かけます。それからそのボーイフレンドに会いに行くんです」


賞罰に依存する親が多いことから、子供が嘘をつくことも多くなる。嘘をつきやすいのは、決して若者の特徴でも、もって生まれたものでもない。あとから学習された反応である。親が賞罰を操作して子供をコントロールしようとするのに対する、ひとつの対抗機構だ。自分を受け入れてくれる家族の中で、自分の自由が尊重されていれば、嘘をつくことは少ないはずである。

 子供が親に問題を打ちあけない、相談しない、なにも自分について話さない、と文句を言う親は、罰することを多くしてきた親であることが多い。子供は、どうしたらうまく身を処せるかをすぐに学ぶのであり、親子関係での身の処し方のひとつは、「何もいわないこと」である。そうすれば罰せられる必要はない。


(5)他の者を非難する、告げ口をする

 子供が2人以上いる家庭では、親の上を賞を争って、当然子供同士が競争し、すぐにひとつの処し方を学ぶーー他の者を不利な条件におけ、他の子供を悪いとみせかけよ、告げ口せよ、非難を他に向けよ。この考えは、「他の者を悪く見せれば、自分がよく見えるかもしれない」という単純なものだ。しかし親にとってはやりきれないではないか。子供たちがからの協力的な行動を求めて賞罰を使っているのに、結果的には兄弟でのライバル意識、喧嘩、裏切り行為を育んでいるのだから。


「私のよりお兄ちゃんのアイスクリームの方が大きい!」

「僕は庭掃除をしているのに、ジミーは何もしてないじゃないか」

「僕じゃないよ、あいつが先に叩いたんだ。あいつがはじめたんだ」

「どうしてトミーだとなんでも許してやるんだ」


子供同士の競争、喧嘩、非難の投げ合いの多くは、親が養育に賞罰を使用してきたことが原因だと言える。どんな時にも公平、かつ平等に賞罰を与えることは、時間的にも、人間の感情や知力の面からも不可能であり、結局それで競争を生んでしまう。子供の一人一人が、賞はいちばん多くとり、罰は他の者にやりたいと考えても当然といえよう。





(6)支配的になる、威張る、弱い者いじめ

 子供が、自分より小さい子供を支配したり、弱い者いじめをするのはなぜか? そのひとつの理由は、親が自分を支配するからだ。自分が、他の子供に権力を行使できる立場に立つと、親のように親分風を吹かせたくなる。子供が人形と遊んでいる時を観察してみると良い。

 一般に子供は、親が自分が使うように人形(彼らの「子供」)を扱うもので、心理学者は、子供が人形と遊ぶのを見れば、その子に対する親の扱い方がわかると言う。子供が母親の役割を果たしているときに、支配的、懲罰的で威張ったりするのであれば、母親がそれと同じようにその子を扱ってきたことは、ほとんど間違いない。

 したがって、親が権威を使って子供をコントロールすることは、その子と他の子供との関係が権威主義的になるように育てている危険を冒すことに等しい。


(7)勝ちたがる、負けるのを嫌う

 賞罰に満ちた環境の中で子供が育つと、「よく」見えること、勝つことへの強い欲求と、「悪く」みえること、負けることを避ける強い欲求が発達することもある。これはとくに、賞を強調する家庭ーー良い評価、お金の賞などをよく使うーーにおいてそうである。

 残念なことに、賞を強調する家庭は多く、とくに中・上流の家庭にその傾向が強い。親のなかには、コントロールの手段として罰を使うのを嫌がる人はいるが、賞を使うことに疑問を持つ人はあまりいない。

 褒め言葉、特権、キャンディー、アイスクリームなどを通じて、毎日、親から操作されて動いている。こうして育てられた子供が勝つこと、見かけのいいこと、トップになること、そしてなににもまして負けるのを避けることに力を注ぐ傾向が強いのは、不思議ではない。

 褒賞ばかり強調する養育態度のもうひとつの悪い影響は、知的、身体的に能力が限られている子供に一般に見られる。兄弟や仲間の方が遺伝的に恵まれていて、家庭、遊び場、学校で努力しても「敗者」になってしまう子供の場合である。どの家庭でも、そう言う子供が一人またはそれ以上いるだろう。失敗の苦しみを何度もかみしめ、他人が賞を受け取るのを見ながら、自尊心も低いし、敗北主義と「どうにもならない」と言う態度を作りあげていく。ようは、賞によく頼る家庭環境では、その賞を手に入れられる子供よりも、手に入れられない子供が有害な影響を受けやすいと言える。


(8)同盟を結ぶ、親に対抗する組織の形成

 子供が成長するにしたがい、権力でコントロールする親への方法をひとつひとつ身につけていく。それは、よくあるように、家庭内外でほかの子供と同盟を結ぶことだ。「団結は力なり」と子供は学ぶーー労働者が経営者に対抗するために組織を形成したのと同様に、子供も組織でまとまることができる。

 子供は親に対する共同戦線を張るために、ふつう次のような形で同盟を結ぶ。

 同じ話を親にするように口裏を合わせる。ほかの子は全部そのことを許されているのに、どうして自分はいけないんだと言う。

 問題だと思われる活動に他の子供も入れるように誘い、罰せられるときには、自分だけが罰せられることがないようにする。

子供はおとなの合同権力と戦うために、家庭や家族にでなく、同世代の青年集団に帰属感を持つことがますます多くなってきている。


※日本だと、暴走族とか不良グループに属することが該当すると思います。


(9)従順、服従、同意

 子供のなかには、親の権威に服従する方を選ぶ子もいる。これは、服従、順従、同意を通しての身の処し方のひとつである。この反応は、親が強く権力を行使する場合によく起こる。とくに罰が厳しい場合、子供は罰を恐れて服従することを学ぶ。ちょうど犬が厳しい罰を恐れておとなしくなるのと同じだ。子供が幼いときには、反抗は危険だと思って服従することが多い。従順と同意しか親の権力の前にはない、と思う。しかし、子供が青年期に近づくにつれて、これが突然変わることがある。子供に、反抗や反逆をしてみるだけの力と勇気が備わってきたからだ。

 子供は幼いときに親の権力で非常に苦しんだ者である。そして権力を所有する者に深い恐怖の念を持ったままでいる。こういう人は、子供のままで一生を過ごす。権威に受け身に服従し、自己の欲求を否定し、自分自身であることを恐れ、対立・葛藤を恐れ、自分の信条のために立ち上がることを恐れる人たちである。


心理学者や精神科医を訪れるのもこういう人たちだ


(10)ご機嫌とり、とりいる

 賞罰を与える権力を持つ人に接するひとつの方法は、「その人の側に立つこと」、特別に努力して好いてもらうようにすることである。「あなたになにか良いことをして私を気にいってもらえれば、たぶんあなたも私に賞を与え、罰を控えるかもしれない」と考える。子供は、おとなが与える賞罰が平等、公平でないことを小さい時から学ぶ。時にはおとなを壊柔軟できることもあるし、「ひいき」も頼める。子供のなかにこれを利用することを覚えて、「ご機嫌とり」「へつらい」「先生のお気に入り」などの行動に訴える子供がいる。

不幸なことには、これはおとなには上手くいっても、他の子供からは大いに嫌われてしまう。ご機嫌取りの子は、その動機を嫌い、ひいきを羨ましがる仲間の子供から、バカにされたり拒絶されたりする。


(11)同調、創造性の欠如、新しいものを試すのを恐れる、事前に成功するという確信が必要

 親の権威は、子供の創造性よりも同調を育むが、これは、権威主義的雰囲気が、組織の革新を疎かにすることになるのと同じである。創造性は、実験してみる自由、新しいもの、新しい組み合わせを試す自由から生まれる。賞罰の考えが強い環境のなかで育てられた子供は、もっと受容的な環境のなかで育った子供に比べると、そういう自由を感じることが少ない。権力が恐れを生み、恐れは創造性を抑え、同調を育む。「賞を得るために、私はしてはいけないことを全然しないし、適切と考えて貰える行動にだけ同調する。普通じゃないことは絶対にしない。罰せられるかもしれないから」と考える。


(12)避難、幻想、退行

 親の権威に対抗するのが難しすぎる場合、子供は逃避する。罰が厳しすぎる、賞の与え方に一貫性がない、賞を得るのが難しすぎる、罰を得ないようにするための行動が複雑でよくわからない、などの場合、親の権力は子供を後退させ、逃避させてしまう。どうしたら勝てるのか、そのゲームのやり方を覚えようとする気持ちを子供になくさせてしまう。現実に対処するのを諦めるようになる。どうしたらよいのか考えるのも苦痛だし、複雑で面倒くさい。子供は環境のなかの力にうまく適応できない。勝てないのだ。そこで子供の有機体は、逃避が安全と、なんらかの形で子供に知らせる。後退と逃避の形態は、現実からの完全な逃避から、ときどき起こる逃避まで様々であるが、次のようなものがある。

白昼夢、幻想/不活発、受け身、無関心/幼児行動への退行/テレビばかり見る(過度に)/小説ばかり読む(過度に)/一人遊び(空想の中の遊び友達と)/病気になる/逃げる(家出する)/クスリ(麻薬)/過度に強迫症的に食べる/うつ病


自分が子供のときに、いかに親に対抗してきたかを思い出し、また現在、子供がいかに親に対抗しているかを具体的に説明された後でも、子供の養育には権威・権力だと信じてこんでいる親がいる。







親業 子供の考える力をのばす 親子関係の作り方」Parent Effectiveness Training

トマス・ゴートン著 P158-P167 引用


次回は、虐待は子供にどんな後遺症を残すのか?について、私の体験談を交えながら書きたいと思います。

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